• 稲岡 利彦

個人の力に頼らない会場全員接客の極意#4~ヒアリングでカップルのパーソナルを情報収集~

最終更新: 5月22日

会場全員接客は、館内案内でよりパーソナルな演出を仕掛けていきます。その点からも、2 人のパーソナルな情報収集で大切なのがヒアリングです。例えば、カップルで行った旅行先などがあれば、それをイメージして、試食時にパティシエがチョコペンでオリジナルの絵をデザートプレートに書いて提供します。事前のリコンファームで情報も得ていますが、よりパーソナルな情報はやはり来館後。つまり、ヒアリングは、全員接客を行うための情報収集としての意味合いを持たせるのです。

それを前提に、アンケートの項目も変えていく必要があります。内容については、リコンファームで事前に収集していた情報とのズレがないかを確認すること。アンケートの回収は、サロン係が行いますが、その回答を事前情報と照らし合わせ、実際に想定していた全員接客の演出でいいかどうか。仮に大きく内容が違っていれば、ハンドリングをするマネージャーなどからアドバイスをもらうと共に、時には担当を入れ替えることも必要となります。この事前情報と合致しているかどうかの確認という考え方は、コントローラーであるGMやマネージャーがより早く知りたいということになり、結果として入り口に並んで来館するカップルを直接出迎えるという行為のモチベーションにもなっています。

また、アンケートに基づいた実際のヒアリングに関しても、回答してくれた項目をただなぞるだけではなく、例えば好きな曲やカラー、2 人にとって思い出の場所など、よりパーソナルな趣味嗜好を探っていきます。館内案内を見越して、いかに2人の心に刺さる演出ができるかに繋がっていくからです。

前述した、パティシエのデザートプレートの演出で、どんな絵を描いたら2 人に喜んでもらえるかもその一つ。それ以外にも、好きな音楽、曲などが分かれば、バンケットを案内する際に流す曲も変更します。また好きなカラーが、白だという情報を聞いた場合。仮に会場コーディネートをピンク基調にしていれば、その色によってイメージが違うという思いを持たれてしまう可能性もあります。すべてのテーブルを変更するのは物理的に難しいわけですが、一卓だけでもいいから、白のコーディネートに急遽装飾する。ピンクの中に、一卓だけ好きな色の装飾があると、館内案内時にカップルがそれを気にするのも当然。そこで「好きな色が白ということでしたので、2 人のためだけに急遽作りました。」と説明するだけで、特別感と共に臨機応変の対応力をアピールすることができます。ヒアリング情報に基づき、会場全員で2 人に喜ばれるような対応をしていくことが、まさに全員接客の強みなわけです。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月21日号)

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