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執筆者の写真道子 小網

〔新連載〕個人の力に頼らない会場全員接客の極意~新規接客は「未来の顧客」へのおもてなし~

更新日:2020年5月22日

なぜ、会場全員接客が必要なのか。土曜日の朝一番に来館してもらうことで、会場のスタッフ全員で手伝うことができます。そこで施設全体の総合力を見てもらう。腹落ちしてもらうためのポイントとなるのは、この人たちが手掛ける結婚式は素晴らしいはず、この人たちに任せたいと思ってもらうこと。シェフに料理を作ってもらいたい、キャプテンに当日を任せたい、カメラマンとは話も合うなど。他にはない唯一無二の【人】で、いかに勝負ができるか。人が新規接客に関わり、おもてなしを売っていく。そうすれば、新郎新婦はもちろん、ゲストにもこの人たちが素敵なおもてなしをしてくれるはずと、納得してもらえます。

当日施行のおもてなしをしっかりとやっている会場は多いわけですが、現場スタッフが陥りがちなのが、当日に集中したいがあまり、新規は余計な仕事との考えです。結果、新規は営業担当だけで対応するのがこれまでの常識でした。大切なのは、新規も【未来の顧客】であるとの考え方を持ち、どちらも同じ顧客としておもてなしをしていくこと。全ての顧客におもてなしをしていくのは、サービス業であればいわば当たり前。セールス段階だから、顧客になるか分からないと考えるのではなく、未来の顧客だからこそ手を抜かずに全力でおもてなしをしていくという意識を現場の全スタッフに浸透させていくべきです。

会場全員接客の強みは、営業担当の個人に頼ることなく全体の仕組み化で成約率の底上げにあります。昨今の新規接客では、いかに当日のイメージを膨らませられるかが求められ、それをトークスクリプトや館内案内に落とし込んでいます。顧客にとってもっともリアルを感じられるのは、当日誰が現場を担当し、どんなことをやってくれるのか。この部分が欠けているのも事実です。だからこそ、当日の朝に披露宴の準備をしている現場スタッフたちが、貴重な時間を使って表現することでよりリアルが伝わりやすくなります。

会場全体の成約率を上げるために、70%以上を獲得できるエースを複数育てることも方法の一つです。ただそれは非常に難しい。30%以下のスタッフを見切って、エースと支配人で回しているという会場もありますが、それでは成長の機会もなくなります。また、個人の資質に頼ることで、会社のノウハウも溜まらず、エースプランナーが退職すればまた一から新たな候補者を探すという堂々巡り。だからこそ会場全員接客によって、30%のスタッフでも50%にする。新規を営業担当者だけに任せることなく、会場のプロ達が適切な提案ができる仕組み化が大切です。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月21日号)

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