• 稲岡 利彦

新連載《Weddingの未来と戦略》日程の価値と予算だけでは決まらない

最近どこの会場に行っても、集客が70%程度まで戻ってきているものの、成約が取れていないという声を聞きます。理由として、コロナ禍で決定を急いでいない、色々な会場を見たいなど来館者の温度感の問題を上げますが、実はそうではないのでは。

これまでの新規接客では、多くの会場が日程の価値、予算で戦ってきましたが、顧客の決定要因がそこではなくなっていると感じられます。そもそもコロナ禍で日程に余裕があること、さらにどこの会場も少人数でもいいから低価格で獲得していることを顧客が気づいており、それに代わる接客の武器を持たないプランナーが戸惑っています。メディアも回遊させることが前提になっていますから、成約が非常に難しいわけです。

当社が推進する会場全員接客は、結婚式自体に不信感を持つカップルに対して、それぞれのスペシャリストがプレゼンをします。語れるオペレーションになっていないと、顧客との関係性を築けない営業になり、信頼を勝ち取るところにまで行っていないことが決めてもらえない最大の要因ではないでしょうか。

会場全員接客を導入しているThe Place of Tokyoも、2月は成約率が落ちこみました。それまでは初見が多かったのに対し、4、5件目に回ってくる来館者も増え、成約できない理由はコロナだから決める気がない人が増えているとプランナーは考えていました。これはどこの会場のプランナーも同じことを言い、支配人もなんで取れないかと思っているでしょう。

そうした中で、GMが口コミサイトから決定要因を分析したところ、成約した人の全てがおもてなし、スタッフ力と書いていました。決める気がないというのはプランナーの所感でしかなく、少なくとも目の前に座っている来館者は結婚式を実施する意思があるはず。そこで決め込み、思い込みを取っ払って、今一度自分たちの武器である全員接客のスタイルに戻そうと、考え方を変えさせるセミナーをGM自身が実施しました。

会場内覧や試食の際に、ポイントは人だということを顧客に意識させる前置きを徹底しました。そのまま内覧しても施設が良かった、料理が美味しかったで終わるわけですが、そうならないようきちんとチームメンバーを見てほしいと事前に語っておく。会場全員が参加する接客を導入しているからこそ、おもてなしがクローズアップされれば、信頼感も生まれ成約の決め手になります。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月11日号)

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